妊婦さんに便秘の悩みはつきものですが、ようやく出産を終えてからもまた別の便秘の悩みがやってきます。それは、赤ちゃんの便秘です。
まだ自分で動いたり喋ったりできない赤ちゃんにとって、便通はなによりの健康のバロメーターとなります。それなのに排便が止まっているとなれば、病気なのではないかと不安になってしまう人も多いことでしょう。
しかし慌てる必要はありません。なぜなら生後から離乳期までの赤ちゃんは、もともと便秘になりやすいものだからです。便秘改善も大人より簡単なので、事前に対策法を知っておけばいざというときに困らずに済みます。今回は赤ちゃんの便秘の改善方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんが便秘になりやすい原因
どんな問題でも解決するためには、まず原因を押さえておかなければなりません。赤ちゃんが便秘になりやすいのは、どうしてなのでしょうか?
いちばんの原因は「成長」です。赤ちゃんの体重は、生まれてからの3ヶ月で約2倍、1年後には約3倍にまで増えます。人生のなかでも最も急激に体が大きくなる時期ですから、体の内側もめまぐるしく変化しつづけているわけです。変化に慣れるまで胃腸の機能が不安定なのは、むしろ当然のことだといえるでしょう。
そして、この時期の赤ちゃんは食事内容もミルクから混合栄養、そして離乳食とどんどん変化していきます。食べ物が急に変わると、大人であっても胃腸が驚いて便秘になりがちです。ましては赤ちゃんははじめて食べるものだらけなのですから、うまく消化できないのはやはり普通のことです。
また、ハイハイができるようになる前の時期であれば、運動不足が原因である可能性もあります。実は赤ちゃんの便秘もメカニズムは大人とさほど変わらないので、運動が足りないとどうしても便秘になりがちです。
赤ちゃんの便秘を改善するためのポイント
2~3日間様子をみる
まず真っ先に心がけるべきなのは、慌てず騒がず「様子をみる」ということです。食事内容を変えたり、いつもと違う環境に連れていったりといった心当たりがある場合は、体がびっくりしてししまったことによる一過性の便秘である可能性が高いからです。
2~3日様子をみていれば自然と改善されることも多いので、焦って赤ちゃんの体によけいな負担をあたえないよう気をつけましょう。
お腹に「の」の字マッサージ
便秘気味の状態が3日以上つづいているようであれば、「の」の字マッサージが効果的です。これは、おへその周辺を「の」の字を描くようにやさしく時計回りに撫でてあげるマッサージで、腸を刺激してあげることが目的です。
このマッサージは大人の便秘にも効果があるので、すでにご存知の人も多いかもしれません。ただし赤ちゃんの肌は大人よりもずっとずっとデリケートですから、力はほとんど入れなくて大丈夫です。手のひらに石鹸を泡立てた状態で20~30周ほど撫でてあげると、過不足ない絶妙な刺激をあたえられるでしょう。
寝返りの回数を増やす
運動不足による便秘の場合には、体を動かす回数を増やしてあげます。といっても、もちろん激しく体を揺すったりなどしてはいけません。ただ睡眠中の寝返りを増やしてあげるだけでよいのです。
赤ちゃんのうちは最小限のエネルギーで生きていける体になっていますから、寝返りだけでも充分に腸を刺激することができます。やがて自分で動けるようになれば、自然と解決するケースもよく見られます。
綿棒での刺激は最終手段
上記のような対策をしても改善しない場合は、綿棒で直接肛門を刺激してあげるという方法があります。綿棒にベビーオイルをつけてやさしく肛門に出し入れしてあげれば、浣腸と同じ効果が出ます。これは昔から赤ちゃんに対しておこなわれてきた便秘対策で、効果は抜群です。
しかし刺激が強い方法なので、あくまでもほかの対策を試したあとの最終手段として利用するように注意しましょう。
赤ちゃんの便秘の大部分は健康的に問題のないものばかりで、ここまで紹介してきた対策法で基本的には解決するはずです。もしこれでも改善しないようであれば、病気の可能性もあるので医師の診察を受けるようにしましょう。
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- 最近寝不足である
- 暴飲暴食をした
- 最近野菜を食べていない
- 肉類など最近食べすぎた
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- 高齢者
- 多産婦
- 食事量の少ない人
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- 性別は男である
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- 出産や子宮摘出手術の経験のある人
- 便が非常に硬くなる
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おめでとうございます!!全て「no」だったあなたは今のところ便秘の諸症状は現れていません。ですがいつ便秘に悩まされるかわかりませんので、念のため下記の記事に目を通しておくことをオススメします。
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