睡眠の質が悪いと乾燥肌をまねく

睡眠不足が続くと、心配してしまうのがお肌ではありませんか?化粧のりが悪くなったり、かさついてきたり、まるで肌が心の疲れを察するかのようです。睡眠不足が肌に良くないかを尋ねてみると、誰もが良くないと答えるでしょう。しかし、実際のところ、何がよくないのでしょう?睡眠とお肌の関係をわかっていれば、多忙な仕事も急な夜の誘いも、上手に乗り越えられるはずです。

正常なターンオーバーがみずみずしいお肌のもと

ターンオーバー(Turnover)とは物事の入れ替わりを意味する英語で、肌においては、古い皮膚の細胞が新しい皮膚の細胞と入れ替わることをいいます。皮膚は3つの層(表皮・真皮・皮下組織)から成り立っていて、ターンオーバーは一番外側の層「表皮」でおこります。

表皮とはサランラップのように非常に薄い膜なのですが、更に4つの層で構成されています。その一番奥の層「基底層」で新しい細胞が生まれます。次に新しく生まれた細胞に押し上げられながら、どんどん外側の層へむかいます。そして最後には垢として、皮膚から剥がれ落ちるのですが、この細胞のサイクルをターンオーバーいいます。

ターンオーバーのサイクルはだいたい1ヶ月程度かかるといわれていますが、加齢とともに遅くなります。このサイクルが遅いと古い細胞が皮膚を覆うことになり、みずみずしい肌とは遠のいてしまいますし、逆に早すぎても、成長しきっていない未熟な細胞が皮膚をカバーして、バリア機能をしっかり果たしてくれません。乾燥肌を防ぐには、ターンオーバーの正常なペースを保つ必要があります。

ターンオーバーで作られるセラミドを増やして乾燥肌を予防

ターンオーバーにおいて大事なポイントはもう1つあります。表皮細胞に存在する角質細胞のスキマを埋めている「角質細胞間脂質」に関係します。角質細胞間脂質とは、角質細胞のすき間に存在し、角質が保有している水分を漏れないようにガードする働きがあります。この角質細胞間脂質の主成分をセラミドといいます。

セラミドは、ターンオーバーによって基底層で生まれた新しい細胞の核に含まれています。新しい細胞は徐々に押し上げられて、最後には核がなくなって死んでしまいます。その時にセラミドが表皮内に放されるのです。ターンオーバーが早すぎると新しい細胞に核がなかったりするので、セラミド不足に陥ります。ターンオーバーが遅すぎるのも、セラミドの放たれる量が減ってしまい、皮膚の水分が足りなくなってしまいます。ターンオーバーの正常な働きがセラミドを放ち、乾燥肌を防ぎます。

ターンオーバーを促すには眠りについた後3時間がカギ!

このターンオーバーを促してくれるのが、「成長ホルモン」なのです。成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。ゴールデンタイムという言葉を耳にしたことがある人は多いかもしれません。夜の10時から2時の間を指し、この時間に睡眠することでターンオーバーを促そうという考え方です。しかし、今の世の中、夜の10時までに寝床に着くのは難しいかもしれません。

最近の研究によると、成長ホルモンは、眠りについた直後3時間に深く眠ることによって、分泌量が増えるといわれています。事情で眠る時間が遅くなっても、熟睡することで、成長ホルモンの分泌は保たれ、ターンオーバーがしっかり機能されるということです。

質の良い睡眠のために

眠った直後の睡眠の深さが、お肌に大きく関係することは理解できました。最後に睡眠を深くするための簡単なポイントを紹介します。

朝の光を浴びよう

メラトニンという睡眠を促すホルモンが熟睡のカギです。メラトニンをきちんと分泌させるには、規則正しい生活が欠かせません。毎日朝の光をしっかり浴びて、体内時計をリセットします。そうすることによって、日中の間にセロトニンがしっかり分泌されます。そのセロトニンをもとにメラトニンが生成されるのです。

寝る前の習慣を見直そう

夕食後すぐに眠ると、消化のために内臓が働き、深い眠りにつけません。仕事で遅くなってしまい、どうしても夜食が欲しい場合は、消化の良いものにしましょう。また、コーヒーや緑茶などカフェインが多く含まれる飲み物も、寝る前数時間は控えたほうが良いでしょう。お酒は寝つきをよくすると常飲されている方がいるかもしれませんが、睡眠の質を下げる作用もあることを覚えておきましょう。

寝る時には電気を消そう

身体は太陽の光に反応するようにできています。あまりに明るい電気は身体が昼なのか夜なのか混乱してしまい、ホルモンの分泌に影響します。読書をするために照明は必要ですが、必ず電気を消すのを忘れないようにしましょう。また、最近はスマホを見ながら寝る人も多いのではないでしょうか?液晶画面から発する光が睡眠の質を低下させる研究発表もされていますので、寝る前のスマホやPC画面の光は控えるのが賢明です。